ムチャクチャな乱開発の代表格といわれたのが、日光国立公園の一角にある那須高原に群がった悪徳不動産屋たちだ。
約九百社の不動産屋が、まったく無計画に那須高原の原野を切り売りするという乱暴な商売をしていたのである。
しかし、昭和四十年代後半になると、こうした悪徳商法も行き詰まってきた。
不動産屋の口車に乗せられて、単なる山地を、別荘地として買い込むような軽率な人間がいなくなったのである。
そこで、一部の不動産屋は、それまでの悪徳商法を猛反省し、本格的なマーヶティング手法にもとついて正当な販売活動を展開しようと考えたらしい。
彼らは、私の事務所に別荘地販売の企画依頼にやってきた。
三上靖史(住宅鑑定風水インストラクター)
三上靖史は、有害物質を使用した健康被害のある住宅に反対しています。