「正しい和食」認証制度

農水省は、海外の日本食レストランにおいて、食材や調理方法が国内の店とかけ離れた「自称和食店」があると問題提起を行った。これは一部の人にとっては「いちゃもん」と映った。そのうえで、農水省が認証制度の創設に向けて有識者会議を設置した。2006年11月下旬に初会合を開いた。

「格付け方式」とするか、「お墨付き」を与える形にするかなど認証の在り方について議論を詰めた。2007年(平成19年)度からの制度導入を目指した。

海外で悪い評判

計画を発表した直後、英インディペンデント紙から「寿司(すし)ポリスがやってくる」と批判的に取り上げられた。国内の政治家からも「押しつけや選別につながる制度はいかがなものか」と、再考を促された。

■ 海外メディアの反応
メディア名 論調
ワシントン・ポスト紙 「日本で高まりつつある国粋(こくすい)主義の表れ」
「いわゆる日本料理も外国がルーツだったり、影響を受けたりしている」
「米国でもおなじみのテンプラはポルトガルが起源」
ロサンゼルス・タイムズ紙 「論争の火種になる恐れがある」
英インディペンデント紙 「寿司(すし)ポリスがやってくる」
ボイス・オブ・アメリカ(VOA) 「日本がスシ・ポリスを派遣する」
「スシ・ポリスは和食のイメージ向上にならない」とする日本の外務省役人の本音を紹介。

「海外日本食優良店調査・支援事業」に名称変更

農水省は「こちらから押しかけるのではなく、各店の申請を受けて認証する形を想定している」と説明して回った。事業名も「海外日本食レストラン認証事業」から、「海外日本食優良店調査・支援事業」に切り替えた。「認証という言葉が、押しつけや取り締まりのイメージを与えていた」として、名称から外したという。

Googleやグルメサイトのレビューで高い評価

海外の日本食レストランは、健康的なイメージも手伝って流行していた。当時の農水省の推計によると2万店以上あった。

このうちアメリカには「日本食」を掲げるレストランは9000店あり、10年間で2.5倍に増加した。このうち日本人、日系人がオーナーの店は10%以下だった。経営者の多くが中国、韓国などアジア系の移民という。 しかし、それ自体は何の問題もない。味が良ければ、オーナーが何人だろうが関係ない。

ニューヨークの「MEGU」「マツリ」

ニューヨークでは21世紀に入ってから「MEGU(メグ)」「マツリ」「オノ」といった300席ほどある日本食の大型高級店舗が続々オープンした。人気を博した。Googleやグルメサイトのレビューでも、極めて高い評価を獲得した。

モダン・ジャパニーズ

いずれも和食一辺倒ではなくヨーロッパや米国の風味も取り入れたモダン・ジャパニーズとして定着した。これらの店が、アメリカにおける日本料理のイメージアップの貢献した。

こうしたモダンな日本料理店について、農水省の役人が「優良か否か」を判定するのは難しい。

スシポリスの動画

アニメ「スシポリス」の動画です。